機能一覧
 入力
 表示
 画像処理・加工
 計測
 出力
Molcer Plus の技術
 GPGPU による超高速演算
 3Dプリンタ用ファイル作成における問題点解決手法
 3次元画像処理のための数学アルゴリズム
バージョン履歴

機能一覧

工業製品から生物標本まで。どんなものでも美しく、快適操作でおみせします。
3D化したさまざまな物体を、表示・加工・計測するためのソフトウェアです。

入力

  • PCの能力を超えるサイズの3Dオブジェクトをデータ量を減らして読みこめます。
  • CTスキャンデータの他にSTLファイルも読みこめます。

表示

Molcer Plus表示(魚)
濃淡のあるX線透過画像を3Dオブジェクトに再構成して表示し、自在に回転・縮小できます。また表面にポリゴンを作成し、表示方法や表示の有無、色も随時変更可能です。ポリゴン作成の閾値も自由に設定可能なので、たとえば生物標本ならば骨の部分を不透明、身を半透明として表示することが可能です。

Molcer Plus表示(貝)
不透明の外形と半透明の内部データを組み合わせた場合には自由切断平面によって、元の3Dオブジェクトを切断したイメージで表示できます。切断された面もカラー設定が可能です。

  • 3Dオブジェクトの外形表示(サーフェイスレンダリング)
  • 3Dオブジェクトの透過表示(ボリュームレンダリング)
  • ポリゴンデータの、描画方法・色の変更・表示切り替え
  • スケールバーの表示
  • 3Dオブジェクト切断面を自由に変更
  • 3Dオブジェクトの回転・移動・拡大縮小
  • 複数の3Dオブジェクトを並べて表示・同期可能

画像処理・加工

Molcer Plus画像処理・加工(部品)
内部構造を解析・観察しやすくするため、立体的な加工を行います。扱う上で不要な領域やノイズを削除したり、さまざまな数学的フィルタで見た目をリファインしたりできます。
Molcer Plus画像処理・加工(魚)
CTスキャンデータは一般的にCADデータ等よりはるかに高精細なので、そのまま出力すると3Dプリンターでは扱えなかったり、無駄になったりする場合があります。形状を保ったままポリゴン数を削減する機能を備えています。また物理サイズの大きいデータを出力できるサイズに分割する機能もあります。一般的な加工の他に、空隙や粒子を自動的に処理する機能もあります。

  • 指定領域内のボクセル値を 増減 / 平滑化 / コントラスト変更
  • 連続領域・それ以外の削除
  • 空隙を埋める
  • ボクセルデータ全体の 平滑化 / エッジ強調 / モルフォロジー演算
  • 形状を保持したままでのポリゴン数削減
  • 切断平面によるポリゴンの切断
  • 一部がつながった粒子や空隙を自動で分割
  • ポリゴンデータ複製

計測

Molcer Plus計測(部品)
部品等の3Dオブジェクトに対し、表面にフィットする面や球の中心、円柱の中心軸等を基準として設定し、距離や角度を計測します。垂線や平行面等も測定基準に使用できます。ノギスイメージでの計測機能もあります。

選択領域の体積・表面積や、切断面の形状の面積も計測できます。

  • 点 / 線 / 面間の距離や角度
  • 直線 / 平面 / 円 / 球 / 円柱 / 円錐へのあてはめ
  • 補助平面を用いた距離
  • 選択した領域の 体積 / 表面積 / 重心
  • 断面にある独立した粒子や空隙の面積

出力

Molcer Plus出力(歯)
加工したデータはファイル保存できます。また、PCの能力を超えるサイズのデータを読みこんでいる場合は、元データに加工結果を反映して保存できます。結果一覧のファイル出力機能もあります。
表面ポリゴンデータは3Dプリンターで読みこみ可能なフォーマットでファイル出力が可能です。これによってCTスキャンした元データの標本が作製できます。

兼子尚知・鵜野 光・岩下智洋, 2016, 3Dプリンタによる地質標本の模型製作, 地質調査研究報告, 67 の図1, 2 を改変して作成


かんたんなアニメーション動画の出力機能もあります。

  • ボクセルデータを連続断面画像として出力
  • ポリゴンデータをSTL/OBJ形式で出力(3Dプリンターによる造形データとして利用可能)
  • 複製したポリゴンデータを含む3Dオブジェクトの保存
  • 表示画面・切断面の保存
  • 解析結果一覧のCSVファイル出力
  • 動画の作成
  • 加工中のボクセルデータを選択し、連続断面画像として出力
  • ボクセルデータを 回転 / 倍率変更 / 範囲変更して出力
  • 巨大なボクセルデータを 倍率変更 / 範囲変更して出力

拡張機能:粒子空隙解析

Molcer Plus拡張機能:粒子空隙解析
3Dオブジェクト内の空隙(ボイド)や粒子を抽出・解析します。結果一覧と画面表示も1対1で連動します。解析結果もポリゴンデータとして保存が可能です。欠陥部品や異物混入の検出に有用な機能です。
※この機能は別ライセンスです。

  • ボクセルデータに含まれるすべての粒子/空隙の、体積・表面積・重心・凸包体積を解析
  • 画面/一覧選択による対応データの表示
  • 解析結果ポリゴンデータの複製
  • 解析結果一覧のCSVファイル出力

拡張機能:配向・方向解析

Molcer Plus拡張機能:配向・方向解析
Molcer Plus拡張機能:配向・方向解析
3Dオブジェクト内の方向成分を抽出・解析します。方向成分を持つ部品の解析やゆがみの検出に有用な機能です。
※この機能は別ライセンスです。

  • ボクセルデータに含まれる方向成分を区間毎に解析
  • ボクセルデータに含まれる方向成分を連続線・面として解析
  • 解析結果ポリゴンデータの複製
  • 解析結果一覧のCSVファイル出力


※機能一覧は最新版にもとづいています。

Molcer Plus の技術

Molcer Plus が実装している超高速演算、3Dプリンタ用ファイル作成における問題点解決、数学アルゴリズムについての紹介です。

GPGPU による超高速演算

Molcer Plus は C++ を用いているため、通常でもそれ以外の言語(C#、Javaなど)によって作られた類似ソフトよりも高速ですが、更に GPGPUによる超高速演算も実装しています。
GPGPU は近年よく用いられるようになった、グラフィックカードを利用する超高速演算手法です。並列演算により、数倍~数十倍の高速化が実現できます。AIによる自動運転でも使用されているので、一般にも知られてきていると思います。Molcer Plus では CUDA を介さないネイティブコードで記述しています。
※対応していないグラフィックカードもあります。

3Dデータ 実行内容 通常 GPGPU
生物標本(481万ポリゴン) バイラテラルフィルタ
(大きさ:2、ボクセル値類似度:30)
79.73秒 1.35秒
ガウシアンフィルタ
(大きさ:2)
5.87秒 1.68秒
生物標本(55万ポリゴン) バイラテラルフィルタ
(大きさ:2、ボクセル値類似度:30)
9.32秒 0.15秒
ガウシアンフィルタ
(大きさ:2)
0.66秒 0.14秒

※実行環境 CPU:Intel Core i7-6700k 4.0GHz, メモリ:64GByte、GPU:AMD Radeon R9 390、グラフィックメモリ:8Gbyte、OS:Windows10 64bit

技術的な詳細は、3D技術解説:GPGPU をごらんください。

3Dプリンタ用ファイル作成における問題点解決手法

3Dプリンタによる模型作成のさい問題となるのが読み込めないデータ、出力できない形状、3Dプリンタの性能上の制約などです。Molcer Plus はこれらの解決に利用できる各種機能を持っています。
なお、CTデータから作成された3Dデータには、CADデータで問題となる、面のすきま・重複、面の裏返り、交差は発生しません。

  • 造形上、無理のある構造 → 3Dデータの加工
    3Dデータ上、問題はなくても、造形後に問題となるのが細すぎる・薄すぎるなどの強度に問題のある構造です。この場合、元データの形状を変えない程度に構造を補強修正します。
    任意の位置でボクセルデータに対する加工が可能です。
  • サポート材が除去できない → 閉空間の穴埋め
    一部の例外を除いて3Dプリンタではオブジェクト以外の部分にサポート材と呼ばれるものを出力し、あとから除去しますが、閉空間が存在するとサポート材が除去できません。これを避けるには閉空間をあらかじめ埋めておきます。
    閉空間の穴埋めは1オペレーションで実行できます。
  • ファイルが大きすぎて読み込めない → ポリゴン削減(ポリゴンリダクション)
    高精細なデータほどファイルファイズは大きくなりますが、あまりに大きすぎると3Dプリンタで読み込めないという事態が発生します。また、3Dプリンタの分解能より精細すぎるファイルを与えても、出力時に再現はされません。このような場合にはポリゴン数を減らす処理を行います。
    ポリゴン削減において重要なのは、「元の形状を保ったまま削減する」という点です。Molcer Plus では変形を極力抑えてポリゴン削減を実行します。
  • ポリゴン削減で隙間が発生する → 複数オブジェクトの同時実行
    オブジェクトが接触しているような場合、ポリゴン削減を行うと接触部にすきまが生じたり、交差が発生したりします。Molcer Plus では複数オブジェクトの接触を保ったまま、ポリゴン削減を行うことも可能です。
  • 物理サイズが大きすぎて出力できない → 切断ポリゴン作成
    3Dプリンタの造形能力を超えるサイズのオブジェクトを出力するためにオブジェクトを分割します。切断部分には新たに面を形成する必要があります。造形後に接着を行って完成させます。オブジェクトの形状によっては、サポート材の出力を減らしたい場合にも有効な手法です。
  • すきま対策
    ※特許:特願2016-154648
    現在、内容公開前です。

Molcer Plus を用いた 3Dプリンタ用ファイル作成の流れ もご覧ください。

3次元画像処理のための数学アルゴリズム

  • ボクセルからのポリゴン作成:マーチングキューブ
    CT、MRI により得られた3次元ボクセルデータから、三角形で構成されるポリゴンデータに変換するための手法です。
  • 固有ベクトル作成:ヤコビ法
  • 領域分割:Watershed法
    繋がった粒子または空隙を独立した領域として分割する手法です。
  • ノイズ除去:平滑化
    ポリゴン表面を滑らかにするための手法です。
  • ノイズ除去:モルフォロジー演算
    ポリゴン表面の突起や空洞を取り除くための手法です。
  • 凸包作成:Quickhull法
    点群(点データの集合体)を凹みのないように覆った図形を凸包と呼びます。凸包作成アルゴリズムはいくつかありますが、Molcer Plus では高速な Quickhull 法を採用しています。
  • 削減ポリゴン作成:QEM
    ポリゴン削減(ポリゴンリダクション)では2点間のエッジ消去と統合が基本動作になりますが、その際の位置決めと優先順位を統計的に定めるのが QEM です。元の形状を保持するのに優れた手法です。

以上のリンクは弊社サイト内「3D技術解説」の各該当記事へ飛びます。

バージョン履歴

2017/11/17
バージョン 1.361 リリース
  • TIFF画像の色種別タグに対応
  • 読み込み時の自動しきい値設定のアルゴリズムを改良
  • マニュアル更新
2017/09/22
バージョン 1.352 リリース
  • マニュアル修正
2017/09/20
バージョン 1.36 リリース
  • GPGPUによる超高速化
  • 方向解析(新機能・別ライセンス)
  • 切断ポリゴン作成(新機能)
  • 測定大幅リニューアル
  • 複数ユニットの同期ポリゴン削減
  • STLファイルの読込
  • ポリゴン、STLデータの連続領域測定
  • ボクセル加工などでヒストグラム表示可能に
2016/11/02
マニュアル追加
2016/06/29
チュートリアル追加
2016/05/23
バージョン 1.35 リリース
  • UI大幅変更・各機能をメニュー呼び出しからメインコントロールに集約・機能の排他処理
  • 連続領域測定(新機能)
  • ボクセル回転切出(新機能)
  • 新規ユニット作成(新機能)・設定も可能に
  • ボクセル加工の高速化・ボクセルフィルタ(平滑化)を組み込み
  • ポリゴン出力の集約・OBJファイル出力可能に
  • 粒子空隙解析リニューアル・結果を複製可能に
  • 配向解析リニューアル・結果を複製可能に
  • ノギス機能リニューアル
  • 測定に円・円柱・円錐フィット追加、基準設定追加
  • 物体空間分割の候補を選択可能に
  • STLファイルの追加読込
  • 回転中心変更ボタンを追加
  • 1/2、1/4読み込み時の元データのボクセル範囲切出
2014/12/03
バージョン 1.34 リリース
  • オブジェクト設定(現メインコントロール)の導入・複数ユニットを扱えるように
  • 削減ポリゴン作成(新機能)
  • ポリゴンやボクセルの編集結果をmolcerファイルとして保存可能に
  • サーフェイスレンダリング境界値を2つに・等値面を複製可能に
  • 粒子空隙解析に凸包追加

Molcer Plus

3D画像解析ソフトウェア Molcer Plus

工業製品から生物標本まで。どんなものでも美しく、快適操作でおみせします。

Molcer Plus は、ボクセルデータを表示・計測・加工するためのソフトウェアです。

*Molcer Plus の価格・ライセンス等はお問い合わせください。
*フリー版もあります:3D画像表示ソフトウェア Molcer
Molcer Plus パンフレット (v1.36)(PDF 2.2MB)