3D技術解説

ポリゴン削減(ポリゴンリダクション):QEM(Quadratic Error Metrics)【3D技術解説⑨】

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ポリゴン削減(ポリゴンリダクション)の基本アルゴリズムとQEMについて解説します。
last update: 2017/05/02

ポリゴン削減は2頂点の統合と、それに伴うエッジと面の消去が基本操作になります。

Quadratic Error Metrics

ポリゴン削減


2頂点統合の最適位置を、各頂点における隣接面との距離の自乗が最小になるように求めるのがQEMです。

QEM(Quadratic Error Metrics)

1,全頂点の二次式を構成面から計算
Quadratic Error Metrics
QEM(Quadratic Error Metrics)
2,最適位置とエッジ消去時のコストの計算
 Q1とQ2を足したAを求める。
 w = -A-1b
 コスト = w-1(Q1+Q2)w
Quadratic Error Metrics

3,コストの小さい順にエッジ消去を実行

4,2に戻る

5,ただし、フリップ点については例外処理が必要になります。

Quadratic Error Metrics

フリップ点


Quadratic Error Metrics

面の陥入が生じる。

 

3D技術解説シリーズ
データの種類:ピクセルとボクセルとポリゴン【3D技術解説①】
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凸包の作成:Quickhull 法【3D技術解説⑧】
ポリゴン削減(ポリゴンリダクション):QEM(Quadratic Error Metrics)【3D技術解説⑨】
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サーフェイスレンダリングでの等値面の修正:CTデータを加工する【3D技術解説⑪】

 

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