CTデータの領域分割:三次元画像への Watershed 法の適用【3D技術解説⑤】

領域分割アルゴリズムである Watershed 法について解説します。
last update: 2017/04/07

二次元画像の領域分割アルゴリズムのひとつに Watershed 法があります。主に、くっついた粒子や気泡の分離に用いられます。
Watershed 法を三次元画像に適用すると、ボクセルデータに含まれる粒子などの物体や気泡などの空間を、自動で分割することができます。

領域分割は、以下の手順で行われます。

  1. ボクセル値を2値化し、物体とそれ以外に区分する
  2. 物体または空間に対し、距離変換を施す
  3. 距離値の極大値を認識
  4. 極大値を核とした領域拡張
  5. 異なる領域が接する部分で、ボクセルデータを分割

距離変換とは(空間分割の場合):空間に区分されたすべてのボクセルについて、一番近い物体までの距離を計算します。
以下では二次元画像を例にして説明します。
まず画像を二値化し、物体と空間に分けます。白が物体、黒が空間です。

Watershed 法

二値化


あるひとつの黒いピクセルに着目し、そこから一番近い白いピクセルまでの距離を測ります。 すべての黒いピクセルについて、この計算を行います。
結果を図示すると以下のようになります。
Watershed 法

距離変換後の画像。距離が遠いほど暗く表示しています

 

3D技術解説シリーズ
データの種類:ピクセルとボクセルとポリゴン【3D技術解説①】
サーフェイスレンダリングとボリュームレンダリング【3D技術解説②】
マーチングキューブ法:ボクセルからポリゴンへの変換【3D技術解説③】
3Dプリンタで扱えるポリゴン数【3D技術解説④】
CTデータの領域分割:三次元画像への Watershed 法の適用【3D技術解説⑤】
CTデータの画像処理:平滑化によるノイズ除去【3D技術解説⑥】
CTデータの画像処理:モルフォロジー演算(膨張収縮)【3D技術解説⑦】
凸包の作成:Quickhull 法【3D技術解説⑧】
ポリゴン削減(ポリゴンリダクション):QEM(Quadratic Error Metrics)【3D技術解説⑨】
GPGPUとは:グラフィックカードによる高速化のしくみ【3D技術解説⑩】
サーフェイスレンダリングでの等値面の修正:CTデータを加工する【3D技術解説⑪】

 

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