再構成とは
CTスキャンで得られた全方向からのX線透過画像を解析し、物体の断面画像を得ることを、再構成といいます。再構成の方法には、フィルタ補正逆投影法、重畳積分法、逐次再構成法などがあります。
以下では、重畳積分法のひとつであるフェルドカンプ(feldkamp)法にかんして説明します。
再構成手順
すべての透過画像に対し:
- X線検出素子の感度補正
- ノイズ除去フィルタによる処理
- 再構成フィルタによる処理
- 逆投影(backprojection)
を順におこないます。
感度補正
X線検出器のひとつひとつの検出素子には、しばしば検出感度にばらつきがあります。
撮影対象が映っていない透過画像を用いるなどして、感度補正を行います。
何らかの原因によりこの補正が不十分になると、後述するリングアーチファクトが発生します。
ノイズ除去フィルタ
X線透過画像には、しばしばノイズが含まれています。
ButterWorth、Hanning、Gaussフィルタなどにより、ノイズを除去します。
再構成フィルタ
逆投影をおこなう前に、再構成フィルタを掛けます。再構成フィルタには、Ramachandran、Shepp & Loganフィルタなどがあります。再構成フィルタでは重畳積分を行うため、コンボリューションフィルタとも呼ばれます。
以下の図では、感度補正後透過画像のある面に対し、再構成フィルタを掛けています。
逆投影
X線撮影をした方向とは逆方向に、撮影データを投影します。
下図は、ある一断面に対する逆投影です。
すべての断面にかんして逆投影をおこなうと、再構成の完了です。
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